遠くの産地のトウモロコシが甘いという謎

トウモロコシに関するうんちく

朝に畑でトウモロコシをもいで食べるとびっくりするほどウマイ!頭の中に描かれるおいしいトウモロコシのイメージってこんな感じですよね。
間違いないと思います。でもスーパーなどで売られている遠くから運ばれてくるトウモロコシの中にもびっくりするくらい甘いトウモロコシありますよね。あれって収穫されて時間が経過しても甘い品種なのでしょうか。
というお話を今日はしたいと思います。

気温が暑くなるにしたがい風呂上がりのビールと茹でたトウモロコシがおいしい季節になりました。「スイートコーン」はトウモロコシの英名で品種名ではありません。トウモロコシは大きく分けて3種類。全部が黄色のトウモロコシと全部が白いトウモロコシ、そして中学生の時の理科で数えたことがある人もいると思います。黄色と白が3:1のトウモロコシです。

色の違いの次は細かい品種になるのですが、この時期は黄色のゴールドラッシュというトウモロコシが売られています。スーパーって品種や等級がわからないので、今日買ったトウモロコシが何なのかわかりませんよね。その点町の八百屋さんはトウモロコシの品種、産地などは教えてくれるんで勉強になりますよ。

今の時期はゴールドラッシュというトウモロコシがおいしいことがわかりました。次に気になるのは産地です。やっぱり冒頭に書いたように地産地消のトウモロコシがおいしいのでしょうか。

トウモロコシの産地の努力

トウモロコシは甘さが勝負なのでトウモロコシの生産地は、トウモロコシを作り少しでも高くセリ落とされようと様々な努力をします。生産者は、密植をさけ、1本あたりにできるトウモロコシの量を調整し、甘くておいしいトウモロコシを生産します。そして出荷場は食卓に並ぶまで甘さが落ちないように工夫します。甘さが落ちない工夫ってどんな工夫なんでしょうか?


この箱は徳島県の藍畑町からやってきたトウモロコシゴールドラッシュ

この箱の上には『予冷』の文字がこの『予冷』こそ遠くから輸送しても甘さが落ちない魔法の言葉なのです。

『予冷』の正式名称は『真空予冷』(バキュームクーラー)と言います。それが何のことかというと、私たちが住んでいるところでは100℃で水が沸騰しますが、山の頂上ならもっと低い温度で沸騰します。このように装置の中に野菜を入れて気圧を下げることで水分を奪います。
またトウモロコシを実際に収穫したことがある方はご存知ですが、トウモロコシはもぐとものすごく熱くなります。カイロか?と疑うくらいに熱くなります。実はこの発熱が徐々にトウモロコシの甘さを一緒に奪っていくのです。そこで発熱して間もないトウモロコシをこの『真空予冷』に入れることで、この発熱を止め、トウモロコシの甘さをできるだけ損なうことを防ぎます。
その後、トラックで大阪市中央卸売市場にやってきます。

『真空予冷』で急激な甘さの抜けが無くなったとはいえ、鮮度が落ちると甘さも徐々に落ちてきます。だから市場に入荷してできるだけ早く食べる方がおいしいです。

いかがでしたか、トウモロコシの話何か新しい発見がありました?私はちょっと高いトウモロコシは『真空予冷代』だと思っています。そう思うと、粒がジューシーで甘いトウモロコシが食べられるので逆にお得と思えてくるのではないでしょうか。ちなみに真空予冷装置、〇千万円するのだとか。

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